「図書館戦争」は、有川ひろさんの出世作。当時は、有川浩との記載だったが、最近、有川ひろ記載に変更されたみたいです。言論の自由を守る最後の砦たる「図書館」を舞台に図書館を守る部隊に入る主人公を中心に戦闘あり、ラブコメ?ありのエンターテイメント。
著者ご本人が「大人のライトノベル」と仰っている通り、そくさく読み進めて読...
『 二十年近い前のことだから、もう昔といっていいかもしれない。ぼくはまだ小学校の三年生だった。----』 冒頭このような出だしで始まる『だれも知らない小さな国』は、日本初の本格ファンタジー作品と 言ってもいいだろう。ハードカバー、全集、文庫をあわせて100万冊以上の出版実績を誇る 児童文学作品である。(たぶん・・・ね)...
少年を虜にした物 ダレン・シャン
ダレン・シャンというバンパイア小説シリーズを知っているだろうか? この作品は児童向けのファンタジー小説という点で、小学校高学年になってそれなりに小説を読み始めた頃、学校の図書室で見かけて手に取...
時は金なり、しかし金で時が買えるのか? 「モモ」 ミヒャエル・エンデ作
時は金なりと言う有名な諺の通りに人間は時間を切り売りして生きている。そういえ...
古くは、ゲド、指輪、ナルニア。最近はまっているモノならマーセデス・ラッキーやビジョルドのファンタジー(ヴァルデモールや五神教のそれ)を見ていると、魔法は添え物でしかない。ハリー・ポッターや和製ファンタジーの多くは、「魔法もの」と言ってもよいだろうが、それと対極のような感じではある。
エブリデイ・マジックのファンタジーの...
欧米のファンタジーは、往々にして長い。シリーズ化されて延々と話が続く傾向がある。始末に困るのが、長くなった結果、最後まで邦訳されないことがあることだ。幸いにして完結したものから思いつくままに上げてみよう。
・指輪物語:J.R.トールキン作。文庫版で本編9冊。追補版を含めると10冊。前日譚のホビットの冒険もある。
坂田靖子さんの知られざる名作。グリム童話等の欧州の昔話を換骨奪胎した坂田風ビーストテイルが満載の一冊です。人によって、好きなお話が様々なところも高評価の要因であると考えています。惜しくも早くして亡くなった故・末吉曉子氏は、「オーガの女王様」のお話が大好きだとおっしゃっていたし、私は「金のまりの王女様」のお話が一押しだったりします。<...
戦後、日本産のファンタジーとして登場した稀有な作品。1959年当時、このようなきっちりしたファンタジーは存在していなかったと思う。それから60年以上を経て、まだまだ生き残っていることは、奇跡でも偶然でもなく、物語の力ゆえだと信じることが出来る。
小さいころ、一度だけ見た小人を信じ、そして巡り合い、その苦難を知恵と勇気で...
今の流行とは違う表紙だが、内容は”MeToo”の先取りかもしれない。米国の中堅ファンタジー作家、マーセデス・ラッキーのヴァルデマール年代記の最初の一巻である。一族を滅ぼされた剣士・タルマと剣を帯びた魔法使い・ケスリーの一族の復興と富、名誉、名声を求めた旅の物語である。
いわゆる剣と魔法のファンタ...